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五十肩(肩関節周囲炎)

  • 執筆者の写真: ayame-harikyu
    ayame-harikyu
  • 2012年4月23日
  • 読了時間: 3分

この方は、私の知人のお母さまで

開業前に依頼を受けたため当初の診察記録が残っておりません。

依頼日:2011年1月3日頃

80才半ば 女性 Mrs.N

   身長:151㎝

   体重: 65kg

   現病歴:高血圧症。狭心症。頸椎ヘルニア。

☀️主訴:両腕(特に左)が痛くて眠れない。☀️

2010年10月か11月に首が痛み、左親指と人差し指にしびれが出てくる。

その後、左上肢全体に痛みが出る。しびれより痛みの方が強くなってくる。

※上肢(じょうし):腕から指までの部分。

病院にて頸椎ヘルニアと診断され、首を固定する器具を装着。

初めは装着していたが設置面が痛いのと上肢の痛みが改善されないため、 はずす事が多くなっていった。そのうち首の痛みは気にならなくなる。

知らない間に右上肢も痛みだす。

 相変わらず痛みがあるので医師にその事を伝えると、 ある点滴を受けることに。点滴を受けると3日ほど痛みがないという。

点滴の正体は不明が、

この点滴は強い薬だからこれ以上は受けられないと病院で断られる。

 痛みがあるので金山にある整体へ通う事に。 初めのうちは痛みが少し楽になったが、

 またもとのように痛みがでてきた。

徐々に悪化し、夜も眠れないほどになる。

このとき既に痛み止めと睡眠薬は服用しても効き目なしとの事。

また、左親指の付け根が痛むので病院で注射を打ってもらうが 痛みは治まらない

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 早速、 徒手検査を行う。

   上肢の腱反射は異常なし、

首の可動域は若干狭いが上肢に痛みを誘発するものはなし。

   肩関節の可動域は顕著に異常あり。

   肩が痛くて殆ど動かせない。

   その他:左第1中手指節関節(一般的にいうと親指の第2関節)の

       圧痛顕著、熱感顕著。

印象:①上肢の痛みは五十肩

   ②左第1中手指節関節は関節炎。

原因: Mrs.Nはあまり動かない方で、良く机に座って本を読んだり

   書き物をしていることが多いとの事。

治療方針:① 肩を中心に血行の改善。

初回(1日目)  ① 首、肩、背に針治療。肩の関節にお灸。

 ② 鍼灸治療後、治療家の手を使って患者の肩を動か可動域を広げる。

 ③ ①の治療中に親指の関節へアイシング。

  治療後、親指の関節の痛みは半減。

  患者自身に朝、夕方のアイシングを指導。

2回目(2日目)

 初日、治療後、良く眠れたとの事。

 親指の関節の痛みは今朝アイシングをしたら痛みが殆どなくなったとの事。

 握力はかなり良くなっている。

 ①、②の治療は同じ。

 以降、前半は週2~3回、後半は週に1~2回の鍼灸治療と整体を計30回

ぐらいにて終了。

 右上肢の痛みは5回目の施術で殆ど痛みがなくなりましたが、時折、若干痛

みがでる事もあるのでその度に施術をしました。

結語: 

 医者がレントゲン、MR、CTなどの検査で頸椎ヘルニアと診断されたならそう

なのでしょう。

 ただ、私が千葉で師事した先生は中国の天津で整形外科医をしていた先生で、

その先生によればヘルニアは若者(壮年も含めます)の病気だということです。

理由は簡単、ヘルニアは背骨と背骨の間の椎間板というクッションが飛び出る

病気ですが、年を取るとそのクッション性がなくなるため飛び出る事は殆どない

という事でした。

 確かにヘルニアの好発年齢は20才~40才代ぐらいまで。

 まれに60歳代の人にも見られます。  ヘルニアの診断も医師によって微妙に変わってくる。ちょっと椎間板が出ている

だけでもヘルニアと診断する医師もいるらしい。千葉の先生曰く、ちょっと出てい

るのは炎症で腫れているだけの事ということでした。

 ※ヘルニアの定義は   嵌頓〔かんとん〕状態(脱出して戻らなくなった状態)

 今回の患者さんに対して五十肩の施術で痛みがとれました。

発症当時は親指と人差し指にしびれがあり、 首も痛いという事から頸椎症とも捉える事もできますが、 私が徒手検査をしたときは首に関する問題がなく、 肩に問題があったため肩を中心とした施術を選びました。


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